はち切れそうな大胸筋に、大きく隆起した上腕二頭筋。憧れのマッチョ像がある人もかなり多いのではないでしょうか?
ですが筋トレをまだ始めたことがない人にとって、マッチョになるためにお金をかけてトレーニングするのは少し抵抗がある人もいると思います。ジムに通ったり器具を購入したりする方が筋トレの効率も上がるとはわかっていても、筋トレを本気でしていることが友達にばれたくないという人もいるでしょう。
そこで注目するのが、自宅でもできる自重トレーニングです。こっそりマッチョになるには最適!……ですが、本当に自重トレーニングだけでマッチョになれるのでしょうか?
この記事では自重トレーニングで十分な筋肉をつけることができるのか、さらにはつけるときのコツを詳しく解説しています。
ぜひ最後まで読んで、理想のマッチョ像へ近づきましょう!
そもそも自重トレーニングとはどのようなものか理解していますか?
自重トレーニングとは、自分の体重で負荷をかけるトレーニングのことを指します。
具体的には腕立て伏せとかスクワットなどで、器具を使わないトレーニングを想像してもらえれば大体当てはまります。
ジムに通ってダンベルを持ち上げて……といった、絵にかいたような筋トレをしないので、本当に筋肉がつくのか不安な人もいるかもしれませんね。
ですが、自重トレーニングには大きく二つのメリットがあります。それが次の二つです。
筋肉がつくかどうかはさておき、とにかく初心者に始めやすいトレーニングになっています。その理由を以下に説明します。
自重トレーニングの最大のメリットはお金がかからないことです。
自重トレーニングは基本的に自分の体重で負荷をかけます。ダンベルや専用の器具を使って筋トレすることはないので、ジムに通う必要もなければ器具を購入する必要もありません。言ってしまえば、家の中でも筋トレは可能です。
最初はやる気があったけど、だんだんとジム通いが面倒になったという人はかなりいます。家でトレーニングできるので、わざわざ通うという手間がなくなることも魅力でしょう。
初心者の人が費用をかけずに筋トレを始めるなら、まずは自重トレーニングから始めると筋トレのイメージが持ちやすいです。
自重トレーニングの二つ目のメリットは難しいトレーニングがないことです。
自重トレーニングはほとんどが家の中でものを使わずにできるものなので、複雑なトレーニングがほとんどありません。そのうえ、ユーチューブで検索すれば大体のトレーニングは解説動画が出ています。
確かに専用の器具を使うのであれば、ジムに通ってトレーナーに教えてもらう必要もありますが、自分の身体の動きだけを考えていればいいので初心者でも楽に始めることができます。
正しいやり方を覚えてトレーニングすれば筋トレの効果も倍増するので、もし始めるときはきちんと動画を見て行うようにしましょう。第三者に見てもらうことができればなおよいです。
自重トレーニングは初心者が筋トレを始めるのには最適と言いましたが、自重トレーニングだけでどこまでの結果が出せるのでしょうか?
答えは、ある程度の筋肉をつけることはできるけど、マッチョになるのは非常に困難です。
初心者の方は自重トレーニングから始めてもらって構いませんが、相当なムキムキになるにはかなりの辛抱が必要になります。ほとんどの人が先にウエイトトレーニング(器具を使った筋トレ)を始めるようになります。
自重トレーニングだけなら無料で筋トレし続けられるのに、どうして?と思うかもしれませんが、ちゃんと理由もあります。
以下にその理由を詳しく解説します。
ある程度の筋肉以上のマッチョになるには、次の二つの条件があります。
筋トレを過去に少しでもしたことがある人は分かると思いますが、短期間の筋トレでマッチョになることは不可能です。少なくとも半年、長ければ2年くらいは期間として必要でしょう。
また、ずっと同じ負荷でトレーニングをしても筋肉は付きません。徐々に負荷を上げていくことで、筋肉は成長します。ですが、自重トレーニングでは「重さ」という負荷を一定値以上上げることは不可能なので、どうしても回数を増やして負荷を上げることになります。
こうなるとトレーニングの時間も伸びてしまうので、効率が悪いです。
そのため二つの条件を家での自重トレーニングだけで満たすのは非常に難しく、もっと効率的に筋肉をつけたいと思うとウエイトトレーニングをすることになります。
マッチョになる条件以外にも問題はあります。それは自重トレーニングでは背中が十分に鍛えられないという問題です。
マッチョになるには、当然ですが全身を均等に鍛える必要があります。腕だけムキムキ、という人をマッチョとは呼びませんよね。
全身を自重トレーニングで鍛えようとしたときに、背中を鍛える自重トレーニングがないことが問題になります。腹筋や腕立てなどの筋トレはたくさん想像つくと思いますが、背筋を効率的に鍛える筋トレはあまり想像つかないと思います。トレーニングがないわけではありませんが、効率が他のトレーニングに比べて悪いです。
背中の筋肉が鍛えられていないと、完成した形もどこか頼りない印象を受けるでしょう。
どうせマッチョになるなら全身がっちりとした体形になりたいという人がほとんどだと思いますので、最終的にはジムに通う人が増えます。
背中を鍛える自重トレーニングはないと説明しましたが、軽い器具を使って行う自重トレーニングならば懸垂があります。鉄棒などにぶら下がった状態で腕を引いて上体を持ち上げるものです。
懸垂って腕のトレーニングなんじゃないの、と初心者の人は思うかもしれませんが、あれは背中の筋肉を使って体を持ち上げるものです。そして、背中全体を鍛えるのに非常に優れたトレーニングです。
そのため近くに公園がある場合は鉄棒を使う、懸垂を行うような場所がない場合は専用の器具を買うことができれば、自重トレーニングでも全身の筋肉をまんべんなく鍛えることができるでしょう。家での自重トレーニングを始めた人も、何か器具を買うとすれば背中を鍛えるものにしておきましょう。
自重トレーニングでマッチョになれない原因としては、トレーニング効率の悪さが挙げられます。
先ほど少し説明しましたが、自重トレーニングは自分の重さを負荷にして行うトレーニングです。そのため、自分の重さ以上の負荷をかけることはできません。
マッチョになるためには徐々に負荷を上げていくことが必須ですので、負荷をかけたくても回数を増やす以外に方法がないというのがトレーニング効率の悪さに繋がっています。
さらにそれに付属する問題として、回数や時間を増やすという負荷のかけ方では、筋肥大がしづらいこともあります。トレーニングをした後に筋肉が増大する効果がなかなか得られないので、自分に筋肉が付いたことを実感しづらいです。
自分に筋肉が付いたことを実感できなければ筋トレを続ける意思もなくなってしまいますので、短時間のトレーニングで筋肥大ができるウエイトトレーニングを始める人が多いのです。
家での自重トレーニングではマッチョになりづらいということがわかると、そのままトレーニングを辞めるか筋トレを辞めるかの二択になります。家で自重トレーニングだけを続けるという選択肢を取る人はほぼいません。
そしてほとんどの場合は筋トレ自体を辞めてしまいます。
この理由としては、次の二つが挙げられます。
自重トレーニングのいいところはお金がかからないところですが、お金をかけていない分簡単にやめることができます。やめたとしても無駄になっていることがほとんどないからです。ギャンブルをしている人がなかなか辞められないように、人間はお金を使ったものは手ばなしづらいという習性があります。お金をかけていない家での筋トレは、やめやすいのです。
また、自重トレーニングはメニューがほぼ確定しており、変化がなくてつまらなくなっていくということが挙げられます。何事も時間が経つと新鮮味が薄れていき億劫になるものです。毎日家の中で同じトレーニングをすると、飽きてきてしまい筋トレを辞める結果になります。
自重トレーニングでマッチョになるのは難しいと説明しましたが、筋トレを始めようと思っている人はある程度の筋肉でいいと思っている人もたくさんいるでしょう。
そのような方はまず自重トレーニングから始めて、もっとやりたくなった場合だけウエイトトレーニングを取り入れるとよいでしょう。筋トレを始めてからやる気が上がるか下がるかは本人次第なので、自重トレーニングでも十分効果が表れやすい初心者のうちは無理に器具を使った筋トレをする必要はありません。
そんな家で自重トレーニングを始めようという人に紹介したいのが、次の4つのコツです。
これさえ守れば、初めの一か月のうちはかなり筋肉がつくはずです。
それぞれ具体的に解説します。
一つ目のコツは、鍛える筋肉を知ってからトレーニングすることです。
このトレーニングをするときはどの筋肉を鍛えている、といった知識を持ったうえでトレーニングをすることで、トレーニング中も意識して使えるのでお勧めです。
例えば腕立て伏せをする場合でも、腕を大きく開けば大胸筋、腕を閉じれば上腕三頭筋が鍛えられるといった違いがあります。実際に解説動画を見ればどの筋肉を鍛えているか確認できますので、参考にしてみるとよいでしょう。
どの筋肉が使われるか意識することで、トレーニング効率も向上します。思った部位に筋肉が付くので、やっていて楽しいと感じることができるでしょう。
二つ目のコツはストレッチをきちんと行うことです。
ただやみくもに筋トレをするだけでは最大効果は得られません。トレーニング前後にしっかりとストレッチを行って、筋肉をほぐしておきましょう。
ストレッチには、筋肉の可動域を増やす効果があります。簡単に言えば、体が柔らかくらるということです。筋肉の可動域が広がればより使っている筋肉全体に負荷をかけることができるので、トレーニング効率が上がります。
さらにストレッチを行えば怪我の予防に繋がったり、疲労回復にかかる時間が短縮されたりするので、トレーニングの前後には身体全身を伸ばしておきましょう。
三つ目のコツは、同じ部位を連日鍛えないことです。
自重トレーニングを行うと、初心者のうちは筋肉痛が発生すると思います。筋肉痛は筋肉が破壊されていることを示すわかりやすい信号ですが、筋肉痛が発生していない場合でも筋トレをした部位はある程度筋肉が破壊されていて弱っています。
毎日トレーニングすることが必須だと思っている人は多いと思いますが、疲弊した筋肉を使って筋トレをしても、筋肉は成長しません。むしろ、怪我をするリスクが高まって危険しかないです。
筋肉が成長しない理由は、「超回復」という現象を妨げているせいです。
筋肉はトレーニングをすることで破壊されますが、もとに戻るときに勢い余って今までの筋肉量より少しだけ多い筋肉を生成します。これが超回復と呼ばれるもので、筋肉は休ませることによって増大していくのです。
同じ部位を連日鍛えると超回復が起こらないのでトレーニング効率が悪くきついのに筋肉がつかないという悪循環に陥ります。
ですが、筋トレを毎日してはいけないというわけでもありません。もし毎日筋トレをしたい場合は、上半身と下半身に分けて筋トレをするといった工夫をすることもできます。他には休みの日はストレッチだけ、と決めるのもよいかもしれませんね。
四つ目のコツは、プロテインを飲むことです。
プロテインはジムとかに通って本気でトレーニングしている人が飲むものだと思っている人もいるかもしれませんが、筋トレをする人ならば誰でも飲むべき代物です。
プロテインは筋肉の肥大化を促すためのもので、超回復を促進する効果があります。超回復が起こるタイミングでプロテインを飲むことで、タンパク質が注入されるので回復する筋肉量が通常よりも増えます。より効率的に筋肉を大きくすることができるので、家で自重トレーニングを行う人も摂取していきましょう。
またプロテインを飲むのはトレーニング直後の30分の間が良いとされています。ジムに通ってトレーニングした場合はプロテインを持っていき忘れて飲めなかったということもあるかもしれませんが、家での自重トレーニングなら間違いなく飲めます。
しっかりと摂取して、筋肉を大きくしていくと筋トレのやる気も出てくるでしょう。
自重トレーニングでマッチョになることは厳しいとこれまで説明はしましたが、理論的に言えばマッチョになることは可能です。自重トレーニングだけでマッチョになれたという人も検索すれば出てきます。
ウエイトトレーニングよりも効率が悪いので最低でも2年ほどは、何も変哲のない長時間のトレーニングを続けなければなりませんが、それでも自重トレーニングだけでマッチョには到達できます。
どうしても筋トレにお金を使いたくない人や、周りに見られずに筋トレをしたいという人だけ自重トレーニングを継続するとよいでしょう。初心者の人も伸び悩んできたと感じれば、ジムに通ってウエイトトレーニングをするとまた伸び始める可能性は高いですよ。
本当にマッチョになりたいのであれば、ウエイトトレーニングをした方がやはり効率は良いです。ジムに通えばその分お金はかかりますが、時間を圧倒的に短縮できます。
ジムにある器具を使って筋トレすれば負荷を簡単にかけることもできますし、トレーニングのバリエーションも豊富なので飽きることもないでしょう。ジムで同じように筋トレに励んでいる人がいて、トレーナーから視線を浴びている状態はモチベーションも保ちやすいです。
何より、マッチョな人がジムでウエイトトレーニングをしてます!目標となる姿が見えればやる気も出てきますし、同じことをすればきっとマッチョになれます。
本気でマッチョを目指している人は、お金をケチって自重トレーニングだけするのではなく、マッチョの人を真似てウエイトトレーニングに励んでください。
自重トレーニングはお金をかけずに自宅でできるので好む人は多いです。初心者のうちは効果もすぐに出やすいので、しっかりと動画を見てトレーニングするとよいでしょう。
その時には今回紹介したコツを実践して効率的に筋肉肥大を図ってください。どんどん筋肉がついていく様子がわかるので、やっていてモチベーションも持続しやすいはずです。
しかし、マッチョになりたいと思う人にとっては自重トレーニングだけでは不安です。どうしても効率が悪くなってしまうので、時間をかけているのに筋肉が成長しないという問題が発生します。
そのため、マッチョになりたいと思う人はジムに通ってウエイトトレーニングを行うとよいでしょう。負荷をかけやすいので、効果も表れやすくなります。
初心者の人は自重トレーニング、さらに上を目指す人はウエイトトレーニングで理想の筋肉をつけましょう!